魔のコタツと時空を超える冬。住人たちといいあんばい。

目次

【重要】物語シリーズ『住人たちといいあんばい』に関する免責事項

※ 本文を読み始める前に、必ずご一読ください。

本免責事項は、物語シリーズ『いいあんばい』(以下、本作品)の読者に対し、作品の性質と利用上の注意を明確に伝えるとともに、当方の責任を限定するために定めるものです。

第1条:フィクション(コメディ)としての性質の明確化

  1. 【娯楽目的の徹底】 本作品は、純粋なコメディとしての娯楽提供を唯一の目的とするフィクションです。記事中の登場人物、団体、場所、および出来事の記述はすべて架空であり、現実の個人、法人、事象とは一切関係ありません。
  2. 【表現の性質】 本作品には、誇張、比喩、冗談、非現実的な現象、非科学的な解釈、および常識に反する行動など、創作上の脚色や過激な表現が多分に含まれています。これらは、事実情報、実行可能な手順、または専門的な助言を示すものではありません
  3. 【対象読者の指定】 本作品の読者は、フィクションと現実を明確に区別できる方を想定しています。

第2条:危険行為の厳禁と包括的な警告

  1. 【模倣の禁止】 本作品に描かれる以下の行為を含む、現実世界で実行した場合に身体的危険、精神的苦痛、経済的損失、または法的トラブルが生じる可能性のある記述(例:電気ショックを用いたトレーニング、規格外な機械の設置・暴走、可燃性物質の不適切な使用、非科学的な予言の実行など)は、すべて創作上の表現です。
    • いかなる目的であっても、本作品の内容を現実に模倣、実行、または第三者に実行させることは強く禁止し、厳禁とします。
  2. 【商業・経済に関する免責】 作中に登場するビジネス、投資、販売価格、市場分析、およびその他の金銭に関する提案(例:「一粒3000円での販売」「利益率95%のボロ儲け」など)は、架空かつコメディ的な設定であり、その実現性、収益性、または正確性を一切保証するものではありません。これらに基づく経済的判断は行わないでください。
  3. 【レシピ・調理に関する免責】 作中に登場する料理、調理法、食材に関する記述は、創作上の脚色や誇張が含まれており、その安全性、衛生管理、アレルギー対応、または正確な分量・手順を一切保証するものではありません。調理を行う際は、現実の安全基準および適切なレシピに従ってください。

第3条:読者の自己責任と損害賠償責任の否認(免責の範囲)

  1. 【自己責任の原則】 利用者は、本作品の内容を物語としてのみお楽しみください。本作品の内容に基づいて利用者が行った一切の行為は、利用者の自己責任とします。
  2. 【責任の否定】 当方は、本作品の内容に基づいて利用者が行った一切の行為、または本作品の閲覧に関連して生じたいかなる損害についても、一切の責任を負いません
  3. 【否認する損害の範囲】 当方が責任を負わない損害には、直接的、間接的、付随的、特別的、または懲罰的なものを含む、以下に例示するすべての不利益を含みます。
    • 身体的損害(怪我、健康被害、精神的苦痛)
    • 物的損害(器物損壊、火災、感電、家屋の損壊)
    • 経済的損失(収益の逸失、事業の中断、投資の失敗)
    • 法的・社会的な不利益(名誉毀損、法的トラブル、近隣住民からの通報)
    • その他、本作品の内容に起因する一切の不利益。

『住人たちといいあんばい。』登場人物紹介

荻原の日常に、いつの間にか住みついた5人の住人たち

住人たちが運んでくるのは、予期せぬ騒動と、呆れるような笑い。 完璧な暮らしではないけれど、それがなんだか「いいあんばい」。 そんな賑やかな日々を彩る、愛すべきメンバーです。

【現実の住人】

荻原(オギワラ)さん

丁寧な暮らしを愛する、ごく普通の男性。 静かに珈琲や家庭菜園やバイクなどを楽しみたいのに、個性的な住人たちに常に振り回されている苦労人。

【日常の住人たち(具現化した化身)】

小波(コナミ)さん

荻原さんの**「欲」**の化身。 鋭い観察眼で市場の隙間を見抜き、「もっと楽に、もっと高く売れる」と悪徳ビジネスを提案してくる敏腕プロデューサー。

天然寺(テンネンジ)さん

荻原さんの**「やる気」の化身**。 オーガニックや高級素材を愛するあまり、良かれと思って「過剰すぎるケア」をしてしまう。

理橋(リハシ)さん

荻原さんの**「理性」と「知識」の化身**。 「最新の論文によると…」と、日常にオーバースペックな科学(謎の発明品)を持ち込むクールな理系女子。 論理的すぎて逆に非効率な、愛すべきトラブルメーカー。

日和(ヒヨリ)さん

荻原さんの**「初期衝動」の化身**。 どんなトラブルが起きても、それを「芸術」や「哲学」として高尚に肯定してしまうインテリ。

占部(ウラベ)さん

荻原さんの「空想」の化身。 未来、過去、モノの心、宇宙の意志……。 あらゆる「時空の声」を代弁するミステリアスな存在。 誰も確かめようのない言葉で住人たちを煙に巻き、事態をややこしくする。

物語シリーズ『住人たちといいあんばい。』 日常の裏側で繰り広げられる、住人たちの賑やかなドタバタ劇をお楽しみください。

『魔のコタツと時空を超える冬。』

木枯らしが吹く日、僕は押し入れから、冬の最強兵器「コタツ」を引っ張り出していた。

荻原: 「寒くなってきたからな。やっぱり日本人の冬はコタツだよ」

僕が布団を広げようとすると、小波さんが既にコタツの中に陣取り、顔だけ出していた。

小波: 「……ねぇ、荻原。このコタツを**『ヘヴンズ・ゲート(天国への門)』**と名付けましょう。入場料は最初の30分500円、以降10分ごとに100円の自動課金制よ。一度入ったら心地よくて出られない……サブスク地獄の完成よ!」

荻原: 「我が家で課金するな! 出てけ!」

日和: (コタツ布団の幾何学模様を見つめて)

日和:「ふふ。……四角い卓(テーブル)を囲む、四角い布団。これは、世界を切り取る**『結界(サンクチュアリ)』**ですね。足を突っ込んだ瞬間、私たちは現世から解脱するのですわ……♡」

荻原: 「ただの暖房器具だよ。大げさだな」

占部: (ヒーター部分を覗き込んで) 「……聞こえます、聞こえます……。コタツの前世の記憶が……。 ……『私は昔、ピザ釜でした』と言っています……」

荻原: 「熱そうだな! 火傷するわ!」

占部: 「……今でも、中にチーズを入れるとトロトロにする自信があるそうです……」

荻原: 「布団が汚れるからやめろ! ピザは焼かん!」

僕がコンセントを探すと、天然寺さんがガサガサと落ち葉の山を抱えてきた。

天然寺: 「電気の熱なんて肌が乾燥します! 安心してください、**裏山の落ち葉を集めた『発酵熱システム』**を導入しました! 中に腐葉土を詰め込みましたよ!」

ガサガサッ!!(コタツから漂う森の香り)

荻原: 「臭いよ!! カブトムシの飼育箱みたいになってるじゃねーか!」

理橋:そんな原始的な熱源、安定しませんよ。 それより、コタツの最大の欠点である『移動できない』を解決するため、**『コタツ一体型・自走式クローラー』**を装着しました。」

ウィィィン!!(キャタピラが出現)

理橋: 「最高時速30kmで移動可能です。」

荻原: 「シュールすぎるわ! 公道走ったら捕まるよ!」

天然寺の「腐葉土」と、理橋の「キャタピラ」。平和な団欒の場が、堆肥場と戦車に変わろうとしたその時、小波さんが叫んだ。

小波: 「喧嘩しないで! 合体させればいいのよ! **『走るバイオ・コタツ』**として売り出せば、エコ意識の高いズボラ人間にバカ売れよ! 理橋、落ち葉を燃やしてターボ加速よ!」

落ち葉が詰まったコタツが、キャタピラでリビングを爆走し始める。 腐葉土を撒き散らしながら、家具をなぎ倒して進むコタツ。

荻原: 「うわあぁっ! 止まれぇぇぇ!!」

日和: (暴走するコタツを追いかけながら、感動して) 「わぁ……。炎を上げて疾走する卓(テーブル)。これは、定住を拒否する**『ノマドの魂(ソウル)』**ですね。暖を取りながらどこへでも行ける……究極の自由がそこにありますわ……♡」

荻原: 「壁にぶつかる! 誰かブレーキ!」

その時、コタツの上に乗っていた占部さんが、水晶玉を掲げて叫んだ。

占部: 「……見えます、見えます……。このコタツの進む先が……。 ……『時空の裂け目に突入し、江戸時代へタイムスリップしようとしています』……

理橋: 「なっ……!? 『タイムパラドックス』が起きるだと!? 阻止せねば! こうなったら、**『逆噴射ロケット』**で無理やり押し戻します!」

ドオォォォッ!!

天然寺: 「理橋さん、手伝います! 機械的なブレーキじゃ止まりません! **『強靭な野生のツタ』**でコタツを縛り上げます!」

バシュッ!

ツタで片側のキャタピラだけがロックされ、逆噴射中のコタツはその場で高速回転(スピン)を始めた。

荻原: 「目が回るぅぅぅ!! 止めろぉぉぉ!!」

僕は回転するコタツに飛び乗り、緊急停止ボタンを叩き割る勢いで押した。 コタツはソファに激突して、ようやく停止した。中から大量の腐葉土と落ち葉が溢れ出し、リビングは森の中のようになった。

日和: (散らばった落ち葉の上に大の字になって) 「回転の果ての静寂……。これぞ**『輪廻転生』**。コタツという概念が崩壊し、私たちは再び寒空の下に放り出されたのです……♡」

荻原: 「部屋の中だから寒くはないけど、掃除が絶望的だよ……」

占部さんが、落ち葉の中から顔を出して言った。

占部: 「……見えます、見えます、あなたの3分後の未来が……。 ……『片付け中に、コタツのコードに足を引っ掛けて派手に転ぶ』でしょう……」

荻原: 「気をつけるよ! 慎重に行く!」

占部: 「……そして、『その拍子に、隠していた高級チョコが飛び出し、小波に強奪される』でしょう……」

荻原: 「それは一番回避したい未来だ! 今すぐ食べる!」

荻原: 「……はぁ。まあ、これだけ騒いで体が冷えたんだ。 今夜は、この死守したチョコを隠し味に使った、**『根菜たっぷりの熱々冬カレー』**にするぞ。食べるか?」

全員: 「食べるーーっ!!」

その好奇心と食欲に押され、僕はチョコをキッチンへ持ち込み、エプロンを締め直した。スパイスの香りが漂い始めると、住人たちが鍋の周りに集まってくる。

小波: 「えっ!? 荻原、それ一粒300円のチョコよ!? カレーに入れたら原価が跳ね上がるじゃない!」

荻原: 「うるさいな。料理は愛情と手間なんだよ。安いルウでも、これを入れるだけで一晩寝かせた味になるんだ」

理橋: 「カカオ・ポリフェノールの抗酸化作用と、スパイスの発汗作用……合理的かつ最強の冬メシですね。チョコの融点は34度……今投入すれば完全に乳化します」

日和: 「ふふ。……高貴な甘さを、辛辣なスパイスの中に沈める……。それは、『愛憎入り混じる大人のロマンス』。溶けて消える瞬間の美学、味わい深いですわ……♡」

占部: (グツグツ煮える鍋を覗き込んで) 「……おや、カレーの鍋から声が聞こえます……。 ……『まさか自分が主役(チョコ)を飲み込むとは……』と、ジャガイモが恐縮して震えています……」

荻原: 「ジャガイモは黙って煮込まれてろ!」

占部: 「……あ、ニンジンの様子がおかしいです。 ……『この黒い液体(チョコ)は、闇の儀式ですか?』と怯えています……」

荻原: 「ただの隠し味だ! 闇鍋にするな!」

荻原:よーーし、完成だ!! 熱いうちに食べてくれよ。」

全員: 「いただきまーーす!!」

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